脳には右脳と左脳があります。
左脳は「理論や言語の脳」、右脳は「感性の脳」とも呼ばれています。
また人は「右脳型」「左脳型」と分けられることもご存じですよね。
あなたが右脳型なのか、左脳型なのかをチェックしてみましょう。
右脳型or左脳型チェック
□あなたの方向感覚は確かですか?
□初めて会ってすれ違った人の容姿を、5分か10分後に明確に脳裏に思い浮かべることができますか?
□有名なスポーツ選手の姿を思い浮かべ、その人物に動きを与えたり服装を変えたりすることができますか?(例:バットをスイングさせる、違う球団のユニフォームを着せる等)
□目を開けたままの状態で③のスポーツ選手を目の前に再現することができますか?
□腕を組んだとき、左腕が上にくる
□車の運転が得意
□映画を見て思わず泣いてしまうことがある
いかがでしたか。一つでも「はい」と答えることができた人は右脳型と言えます。
全て「はい」という人は、他の人よりも速いスピードで速読術や記憶力の効果が出やすいでしょう。「はい」の項目がなかった人でも、少し時間はかかるかもしれませんが、きちんとトレーニングすれば必ず能力はアップします。
「右脳型」は右脳、左脳をバランスよく使える人
一時期の「右脳を鍛えると独創的なアイディアが生まれる」などちょっとした「右脳ブーム」により、右脳と左脳の働きの違いにも関心が集まるようになり、行動パターンで「自分は右脳型か左脳型か」という特徴付けもなされるようになりました。
右脳型と左脳型の違いとは?
右利きの人と、左利きの人がいるように、実は脳にも利き脳があります。
右脳型
右脳型は、ひらめき(直感力)や図形の認識力、空間認識、音楽や芸術分野に優れています。寝ているとき見る夢も脳に関係しており、右脳型の人は左脳型の人より、多く見ると言われています。右脳を活性化することで、集中力や記憶力が磨かれ、クリエイティブ力、判断力も高まっていきます。
直感でものごとを考えて、情報を処理していく能力は、まさに速読で得られる力でもあります。速読力を高めるためには、より右脳型の人の方が適していると言えるかもしれません。
「右脳型」と言うと「右脳だけを使っている人」と誤解するかもしれませんが、「知的作業において右脳と左脳をバランスよく使っている人」という意味です。正確には「全脳型」と言えるでしょう。
左脳型
左脳型の人は、言語や分析力、計算力などに優れています。
ロジカルに物事を考える、いわば知性のある人間特有の脳と言ってもいいかもしれません。
「左脳型」の人は「知的作業において左脳を中心に使っている人」であり、右脳を全く使っていないわけではありません。
右脳型が有利なの?
冒頭でも述べましたが、速読術のトレーニング効果が出やすいのは、左右の脳をバランス良く使える右脳型の人です。その理由は、右脳型と左脳型では知的作業に取り組んでいる時の精神的ストレスに差があり、左脳型の方がかかるストレスが大きいからです。ストレスが大きいと脳細胞への負担が大きくなり、疲労もたまりやすくなるため、結論に到達するまでの時間が遅くなります。
右脳型、左脳型を表す例として、そろばんの高段者で「暗算名人」と呼ばれる人の脳細胞の使い方があります。
暗算名人は数字を一瞬見ただけで頭の中にそろばんのイメージを明確に描き出し、7ケタ、8ケタの数字の加減乗除が簡単に出来てしまいます。通常、計算を行う際は左脳を使いますが、このとき暗算名人の脳細胞の使い方を観察してみると、右脳の視覚野を重点的に使っています。
読書の場合も同じです。ほとんどの人は言語野がある左脳を重点的に使い、読んだ内容をそのまま理解します。右脳型の人は言語野も使いますが、文章から読み取った内容を一つの情景として頭の中に描き、右脳の視覚野を同時に活動させながら読み進めていきます。
読書スピードでも、右脳型の読み方の方が左脳型よりも格段に速い場合が多いのです。
つまり、右脳型の人の方が速読のトレーニング効果が出やすく、速読術を確実に身につける上で右脳型に近づく訓練が有効になります。
右脳にも左脳にも大切な役目がある
右脳と左脳にはそれぞれに役目があり、どちらの型が優れているということはありません。両方とも大切な働きをしているのです。何事もバランスが大切ですね。
ちなみに、女性は右脳と左脳を結ぶ力が男性より強いと言われています。そのため、左右の情報をうまくコントロールしながら処理することができるのです。女性の方が感情的ですし、論理的な思考が苦手な人が多いかもしれませんが、複数のことを同時に処理する(一度に複数の人の話を聞くことができる)ことが得意です。直感力に優れているので、何かの変化に気づきやすいのも女性の方です。
一方、男性は論理的で、地図やグラフを読むのが得意。つまり、空間認識力に優れています。車の運転も男性の方が得意です。計算などの数字も男性の方が強い傾向がありますね。
脳の男女差について、否定的な意見もありますが、男女の壁は脳の構造に関係しているのは、決して間違いではないのではないでしょうか。