スポーツで大切なものは、「身体を効果的に動かす技術やセンス」だけではありません。筋肉などに指令を出して身体をコントロールするためには、脳の働きが重要です。速読のトレーニングを積んで脳の機能を向上させると、スポーツの上達に大きく作用します。
スポーツと脳
脳の働きの良しあしと、スポーツの上手・下手は密接に関係しています。脳も含めた人間の身体を一つのサッカーチームにたとえると、身体の各部位が選手で、脳はチームの監督のような存在です。たとえ弱小チームでも優秀な監督がいれば、選手1人1人の能力を引き出してチームをまとめ、高い戦術を駆使して彼らを勝利に導くことができます。
つまり、スポーツの技術を向上させるには、身体の鍛錬のほかに脳の機能を高めることが欠かせません。速読のトレーニングで脳の機能を高めておけばmフィジカルな面にも良い影響が出る可能性が十分にあるのです。
スポーツと速読
近年、多くのプロスポーツ選手が速読を取り入れています。速読を学ぶことで、目の「物をとらえる働き」が向上したり、視野がより広くなって試合などでもよりよりプレーができるようになります。また、頭の働きも良くなるので、試合などで今まで以上に的確な判断ができることにもつながります。彼らが速読を学ぶのは、自身のアスリートとしての能力を実感しているからなのです。
また、とあるプロのサッカーチームでは、監督を含めたコーチ陣が速読のトレーニングを定期的に行っています。これは、試合の全体像をより正確にとらえ、選手たちに的確な指示を出せるようになることを彼らが実感しているからでしょう。
プロのアスリートの世界では、良い成績を出すために、身体だけでなく脳のトレーニングを行うことが主流になりつつあります。中でも、速読はプロスポーツ選手の間で近年最も注目を集めている脳のトレーニング方法です。
速読にアスリート能力を向上させる効果があることが広まれば、プロだけでなくアマチュアのスポーツ選手にも注目されていくことでしょう。
◆社長はみんな運動が好き
マラソンブームに乗じて、「経営者はランニングをする」と、さまざまなメディアでこのような見出しが踊っています。日本マクドナルドの原田会長はランニングをライフワークの1つに挙げていますね。
これは本当でしょうか? 脳は頭蓋骨に守られているモノなので、直接的な刺激を与えることはできません。つまり、間接的に刺激を与えることになります。
どうやって刺激を与えるのか、活性化させるかというと、走るにしても「適度にやる」ということが大切です。走っている時は記憶力も向上すると言われています。全身を動かして走っている時は、脳が敏感になって脳の活動が良くなっているのです。
2011年にピッツバーグ大学の研究チームが、有酸素運動を続けることで海馬の大きさが約2%大きくなる、思考力、記憶力が改善するという発表をしています。海馬が大きくなるということは、脳力の向上に繋がるのですね。もちろん、記憶力が上がっただけでは、仕事はできませんが、仕事に役立つことは間違いないでしょう。
◆鬱病も運動で改善する
海馬が縮小した状態は、「鬱」のような症状だと言われています。運動によって脳が活性化されると、この病気も治っていくのです。もし、さいきん気分が乗らない、落ち込むことが多い……と思ったら、ぜひ運動をしてみてください。
◆まずは500メートルを元気に走る
普段から運動をしていない人と、なんらかの運動をしている人とでは体が違います。運動不足だったり、やや太り気味だったりするなら、まず500メートルを走りましょう。
長距離走というのは、体脂肪を燃料とし、これを少しずつ消費する有酸素運動です。つまり、実は脂肪のある人は長く走れるはずです。でも、走り慣れた筋肉でないと脂肪を効率的にエネルギー化できません。一般的に400m走までは短距離走とされ、一般に無酸素運動といわれます。無酸素運動は、エネルギー源として、酸素の供給がなくてもエネルギーを発揮するグリコーゲンを使います。グリコーゲンは少量しか蓄えられず、その量は300m程度の全力走で消耗してしまうので、長距離が走れないわけですね。
500メートルを過ぎても走り続けるためには、長距離的な体の使い方が必要です。また、500メートルを走り続けられるなら、走れる距離はいくらでも伸びます。
まずは練習として、500メートルを走るようにしましょう。これを走り続けられれば、10kmもハーフマラソンもマラソンも、ゆっくりなら完走が可能です。そしてその先に、さらなる脳力アップが待っているでしょう。
◆脳力アップのため、走りやすい練習コースを設定する
練習コースとしての条件は、まず安全であること。それとコンビニなどでの給水、トイレがコース途中にあること。また、坂道が少なく、平面距離がわかるというものです。
このような条件をすべて備えているコースとなると、都心部ではやはり皇居の周りが有名ですね。また、給水などは公園もベターです。距離の測定は、スマホのナビゲータソフトを使えば地図上で計測できます。
ランニングコースをうまく設定して、脳とカラダの充実を図りましょう!